ギャンブルによって借金を抱えてしまい、借金額が大きくなってしまった返済することができなくなってしまって、個人再生などの債務整理を利用して減額しようとする方は珍しくはないです。
特にギャンブル依存症などのように、ギャンブルが日常生活の中で当たり前になってしまっているような状況だと、借金があったとしてもギャンブルをやめることができなくなってしまって、どんどん借金が増えるという状況になってしまいます。
特にパチンコなどは中毒性が強いギャンブルとして有名で、専業主婦が暇な時間にパチンコをやるようになって、その結果として夫に内緒の借金がとんでもない額になってしまったというケースもあります。
そんなパチンコや競馬などに代表されるギャンブルによる借金ですが、個人再生を利用して減額することができるのでしょうか?
結論を言ってしまうと、パチンコや競馬、パチスロやオートレースなどギャンブルによる借金は個人再生によって減額することは可能です。
そこで個人再生でギャンブルによる借金を債務整理することについて詳しく解説していこうと思います。
ギャンブルによる借金での個人再生と自己破産の違い
ギャンブルによる借金の場合では個人再生と自己破産が比較されることが多いです。
個人再生と自己破産はどちらも裁判所で手続きをする債務整理方法なので、ギャンブルによる借金が大きい場合にはどちらを利用したほうが悩む方も多いです。
下記でギャンブルでの個人再生と自己破産に関する項目を比較してみました。
ギャンブルでの個人再生と自己破産を比較 | |
---|---|
個人再生 | 自己破産 |
・ギャンブルによる借金も減額可能 ・借金を最大で10分の1まで減額できる ・資産を残すことができる |
・ギャンブルの借金は免責不許可事由に該当 ・借金返済の義務がなくなる ・高額資産は没収される |
一番大きな違いは、そもそもギャンブルによる借金を債務整理することができるかという違いがあります。
個人再生は借金理由が問われずに利用することができるので、ギャンブルによる借金でも減額することが可能ですが、自己破産の場合だとギャンブルによる借金の場合は「免責不許可事由」という自己破産できない項目に該当するので、場合によっては自己破産を利用できない可能性があります。
免責不許可事由に該当していても裁判所の判断で裁量免責を与えてくれる可能性があるので、ギャンブルによる借金でも自己破産できる可能性はありますが、本来はギャンブルによる借金は自己破産できないということは知っておきましょう。
そのためギャンブルによる借金で利用できる債務整理方法では、個人再生が一番減額幅が大きい債務整理方法ということになる可能性もあります。
-
-
自己破産と個人再生の違いを比較【どっちがいいの?】
自己破産は債務整理の中でも非常に有名な手続き方法なので何となく知っているという人も多いのではないでしょうか。 とは言っても何となく世間的には自己破産と聞くと、ネガティブなイメージを持つ人も多いのではな ...
個人再生手続き中のギャンブルは大丈夫なのか?
個人再生手続き中にギャンブルをすることによって、個人再生手続きですぐに認可取り消しになるということはないと思いますが、ギャンブルによって負けてしまって借金がさらに増えてしまったというような状況だと問題になる可能性がないとは言い切れないです。
特に個人再生を手続きするうえで、ギャンブルをしたことによって再生計画案の履行に影響が出てしまうような場合だと不認可になってしまうリスクがあるので、個人再生手続き中にギャンブルをしてしまって損を出してしまったような場合には早めに手続きを依頼している弁護士に相談したほうがいいです。
基本的にギャンブルしたとしても、裁判所にギャンブルしたことを知られる可能性はほぼないですが、ギャンブルによる借金で個人再生している状況で、手続きに中にさらにギャンブルをするというのはリスクがあるということは覚えておきましょう。
個人再生の手続き中はギャンブルは控えておいた方が無難です。
個人再生の認可決定後のギャンブルで取り消しの可能性は?
個人再生が認可決定されてしまえば、ギャンブルをしたとしても問題になる可能性はありませんが、それはあくまでも再生計画案に基づく返済がしっかりと行われているような場合です。
個人再生が認可されてしっかりと順調に支払いが進んでいるような状況ならギャンブルをしても問題ないですが、ギャンブルによって返済が滞ってしまうような状況だと、個人再生が取り消される可能性があります。
個人再生は裁判所で手続きを行う債務整理方法なので、取り決められた再生計画案通りに返済されてないような状況だと、債権者は裁判所に取り消しを求めることができます。
そうなってしまったらこれまでの手続きが全て無駄になってしまうので注意が必要です。特にギャンブル依存症などによってギャンブルが日常化しているような状況では注意が必要です。
個人再生後にギャンブル依存症を克服する方法
個人再生をすればギャンブルによる借金も大幅に減らせることができるので、借金返済の負担を減らす場合には非常に効果的な手続き方法です。
ただ個人再生をしたとしもギャンブルによる借金がゼロになるわけではなく、残った借金を返済する必要はあり、返済が滞るとに個人再生の認可が取り消しになる可能性があることから、ギャンブル依存症の場合には借金返済と合わせて依存症対策もした方がいいです。
ギャンブルがやめることができずに返済を滞納してしまったら非常にマズイので下記のような方法でギャンブル依存症の対策も行いましょう。
個人再生後にギャンブル依存症を克服する方法
- 専門家のカウンセリングを受ける
- ギャンブルに変わる趣味を見つける
- ギャンブルで失ったのものを記録する
専門家のカウンセリングを受ける
ギャンブル依存症なのか判断に迷うような状況なら、一度試しに専門家のカウンセリングを受けるといいです。実際に自分がギャンブル依存症なのかどうかは素人では判断が難しいと思います。
しかし専門家からギャンブル依存症だと診断されたら、疑いようもない事実として向き合って対処していくしかないです。実際に医師に診断されてようやくギャンブル依存症だと自覚できたという人も少なくないです。
専門家の話を聞くことがギャンブル依存症克服の第一歩になると思います。自分がギャンブル依存症という病気だと自覚すると、ギャンブルを自制するきっかけにもなります。
ギャンブルに変わる趣味を見つける
ギャンブルに変わる趣味を見つけることでギャンブルからの関心を他の趣味に移すことは非常に効果的です。ギャンブル依存症になっている人の多くは、ギャンブル以外に趣味がないので、暇つぶしにギャンブルをするという人は結構多いです。
暇つぶしのギャンブルがいつの間にか常態化してしまって、いつの間にか依存症につながってしまっているという背景があります。
ギャンブル以外にもお金のかからない趣味はたくさんありますし、ゲームなどの他の中毒性のある趣味によってパチンコをやめられたというケースもあります。
ギャンブル依存症で個人再生での借金返済に不安があるなら、別の趣味を探すということを検討するといいと思います。
ギャンブルで失ったのものを記録する
ギャンブルで個人再生をするような状況まで追い込まれてしまった場合には、ギャンブルによって少なからず失ったものもあるのではないでしょうか?
借金返済のために大事なものを売ることになってしまったり、場合によっては家族と疎遠になってしまったりなど、ギャンブルによって失ったものはいくつもあると思います。
そういったことを記録しておくことで、ギャンブルをしたくなった際に自制することができるきっかけにもつながります。
まとめ
パチンコや競馬などのギャンブルによる借金は個人再生によって減額することができますが、個人再生を利用するには「継続的な安定した収入」という利用条件があります。
そのため無職でギャンブルによる借金があるという状況だと個人再生利用できない可能性があります。特にパチプロなどのギャンブルで生計を立てているような場合だと、個人再生をしたくしてもギャンブル以外の収入がないことから、個人再生できない可能性があります。
個人再生はアルバイトやパートでも勤務実績があれば利用することができますので、実際に手続きを依頼する前に弁護士事務所などがやっている無料相談を利用して、個人再生を利用できるか確認するといいと思います。
当サイトでは個人再生に強い借金問題に慣れている弁護士事務所を都道府県別に下記で載せているので、個人再生の利用を検討しているなら気軽に相談を検討してみてください。